秩父を代表するワイン、源作ワイン工場を訪ねる
秋の味覚を楽しむ見学会として2年前、秩父路のワイン工場「源作印ワイン」を総勢12名で行いました。
源作印ワイン工場は西武鉄道の秩父駅(池袋駅から特急で80分)、そこから車で小鹿野町に入り国道289号線沿いを走りながら約20分、静かな山里に工場はあります。 到着すると四代目島田氏のお出迎え、直ぐ奥の事務所に通され、「お茶ではなんだからワインを」ということで、朝からワイン三昧、ゆっくりとした静かな口調で、苦労した源作ワイン作りの秘話をしていただきました。
浅見源作が秩父路で、初めてワイン作りに取り組んだのは昭和11年、幾度となく失敗を繰り返し、やがて実を結ぶのは、昭和34年、2人の外国人神父が訪れた時「フランスの本場ワインと同じ味」と、絶賛したことに始まり、その後順調に経営が進み、昭和50年、作家五木寛之が週刊誌に書いたことで話題になり、源作ワインの評判も上がり、平成元年現在のラベルに変わっていきます。
源作印ワインは1155円〜と買いやすく、味は3000円以上のクラスだと私は思いますが、島田氏曰く、評価は高くとも値上げをせず、皆さんに味わっていただくことが、嬉しいそうです。 実は、この源作印ワインのシールデザインを手がけたのが、YAOデザイン研究所勤務時の私の元上司、中村勝幸氏で電通のカメラマンとコンビを組んで制作しました。
島田氏の話が終わり、ぶどう園に移動。ぶどう収穫時期まで、まだ2週間近くあったため、実りのぶどう園を見学することができました。栽培方法はヨーロッパ式で品種が違うぶどうを工場そばで栽培。源作印ワインだけは数が多く、山梨県のぶどう栽培農家と契約、そして製造しているそうです。ちなみに赤ワイン用のぶどうは9月末、白ワイン用は10月上旬が収穫時期だそうです。試食したワイン用ぶどうは皮圧があり程よい甘みがありました。しばしぶどう園を見学しながら工場へ移動。工場内の製造機器類はヨーロッパ製が多く、高額な値段で購入して大変な時期もあったようですが、現在は償却でき少し楽になったと語っていました。
見学会も終わりに近づき、今度はワインの試飲会、息子さんの作品「生葡萄酒用源作印ワイン」など、新しいワインやサラミ、チーズなど我々のために用意していただき、メンバー大感激!しかし、島田社長さんはお酒は飲めませんが、ワイン作りの挑戦は、現在も息子さんと一緒に続けています。By竹田