「人に寄り添うデザイン」で企業の未来を支える

――バンブーデザインの歩みと想い

2026年になり、バンブーデザインも40年。

そして新たに息子が入社したことをきっかけに、バンブーデザイン企画室の歴史とともに企業として大事にしていることを綴りたいと思います。

 

 

【バンブーデザインの仕事スタイル】

バンブーデザインは、

「他の人では難しい案件でも無理とは言わず、お客様の要件に合わせて素早く行動する」という姿勢を大切にしています。

ヒアリングから納品までを一貫して一人で対応することで、期待以上のクオリティーを実現し、短納期にも対応。

さらに、無駄なコストを抑えることで、クライアントの負担を軽減しています。

こうしたスタイルは、「困っている人の力になりたい」という想いから自然と形づくられてきました。

 

【キャリアのスタートはデザイナーではなかった】

「困っている人の力になりたい」という、この想いの原点をたどると、幼い頃から好きだったテニスと美術、そして高校時代から憧れていた映画の世界に行き着きます。

私は芸術学部で撮影技術を学び、卒業後はドキュメンタリー映像制作会社にカメラマンとして就職。

重い機材を担いで各地を飛び回る生活のなかで、身体を酷使し、腰を痛めてしまったことで、映像の世界を断念せざるを得ませんでした。

 

【半ば強制的にデザイナーに】

その後、デザイン専門誌の編集長に声をかけられ、パッケージデザイン業界のトップ企業にカメラマンとして入社。

しかし、在籍カメラマンが多かったことから、半ば強制的にデザイナーとしてのキャリアが始まりました。

当初は先輩に教わりながらも、約2年間は厳しい下積み。

経験ゼロからのスタートで、周囲の高いスキルとの差に悔し涙を流しながらも、反骨精神で必死に食らいつきました。

 

【生き残るために編み出した手法】

食らいついていく中でも、自分にしかできない表現方法を模索し続け、見つけ出したのが「写真を活かしたデザイン」でした。

当時はちょうど写真レンタル会社が登場し始めた時期。都内の写真レンタル会社をすべて巡り、すべての写真を頭に叩き込み、提案に活かしていました。

そうした努力が実を結び、大手自動車メーカー(T社)のグラフィックや部品用パッケージデザイン、

さらにフタバヤラケット製作所のテニスラケットデザインなどの大きな案件を任されるように。

やがて、デザインコンペティションの準備にも携わり、著名なデザイナーとも交流を持つようになり、

こうした経験が後の独立にもつながっていきました。

 

【デザイナーとして成長した中の独立への決断】

業界のなかで努力と模索を重ね、会社からも信頼されるデザイナーへと成長していった私ですが、

職場ではチーフデザイナーと意見が合わず、13年間所属した会社を退職する決断を下しました。

その後、独立してデザイン会社「バンブーデザイン」を設立。

 

【積み重ねた仕事への信頼による安定した出だし】

前職の社長の好意により、大手自動会社(T社)の部品部やフタバヤラケット製作所とは直取引を継続でき、経営は安定。

とくにラケットデザインにおいては、私自身の競技経験が評価され、現場の開発担当者と深い信頼関係を築くことができました。新製品の製造指揮に携わることもあり、売上が伸び悩む時期もありましたが、それも成長の糧となりました。

やがてフタバヤラケット製作所がラケット製造を縮小することになり、私は同社とともに死に物狂いで新製品や関連グッズの開発に取り組みました。

その過程で、さまざまな分野のメーカーとのネットワークが広がっていきました。

最終的に同社は廃業しましたが、そのときに築いた“つながり”や、相手を思いやる姿勢は、現在のバンブーデザインが得意とする「トータルデザイン」の基礎となっています。

 

【成長する過程で導入したデジタルツール】

さらに、クライアントへより迅速かつ高品質な提案を行うため、デジタル化を推進し、Webデザインにも参入。

新聞社の出版局から声がかかり、グラフィック・パッケージデザイン専門誌の編集にも関わりました。

初めての“デジタル編集”には苦戦しましたが、この挑戦によって出版社との信頼関係も築かれていきました。

同時に、大手光学メーカーのブランディングや海外工場の立ち上げ支援、展示会の空間デザインなど、

初めての案件にも「無理とは言わず挑戦する」という姿勢で取り組み、信頼を重ねてきました。

スタッフとともに疲弊しながらも、長年の関係があったからこそ乗り越えることができたと今でも感謝しています。

 

【仕事の信頼とは、まさにこのことと!と分かったきっかけ】

印象深い仕事のひとつに、大手乳製品メーカーの受付ロビーのデザインコンペがあります。

年末年始をまたぐ過酷なスケジュールのなか、大手代理店や印刷会社と競いながらも、

レスポンスの速さと提案力が決め手となり、採用を勝ち取りました。

企業が困っているときこそ力になりたい――その想いと姿勢が評価され、

現在でも多くの企業と長くお付き合いを続けています。

 

 

【これからのバンブーデザイン】

近年では、行政や自治体からもデザイン専門家として登録され、講演やセミナーを通じて中小企業、

そして約70以上の農業法人や福祉施設を支援してきました。代理店ではないからこそ、企業に寄り添い、

ともに未来をつくるパートナーとしてのデザインが提供できる。それが、バンブーデザインの信念です。

 

グラフィックやパッケージからスタートしたバンブーデザインは、

今ではWebやLINEマーケティングも含めたトータルサポートを行う会社へと進化しています。

企業とともに歩み、未来をデザインする。それが、私たちのビジョンであり、これからも変わらず持ち続けていく想いです。